ほんとのキミを、おしえてよ。


「いや、そうじゃなくて!俺が、まずいっ」


一際大きな五十嵐くんの声が響いた。


俺が、まずい?

どういう意味だ?


と一旦手を止めて、現状を見る。


えっと……

ブラウスのボタンが第三くらいまで外されて、服がはだけている五十嵐くん。

しかもそこから少しだけ覗いた肌が若干濡れてて色っぽいっていうか、なんというか。


なんか、めっちゃ色気あるんですけど……

いったいなんで五十嵐くんがこんな格好に?


「あ、ははは」


困ったように私を見ながら笑う五十嵐くん。

なんで、私を見て……って、


ん?ん?んん!?

も、もしや!


「もしかして、これ私が?!」


と、私がいうと曖昧に微笑む五十嵐くん。
その笑みって間違えなく肯定の意味ですよね?


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