ほんとのキミを、おしえてよ。


「言ってないもん、ただ真実を述べただけだよー!」


美羽ちゃんはかわいらしくぷくーっと頰を膨らまして五十嵐くんに反抗。

はあーっと五十嵐くんが深いため息をついた。

私といえばオロオロすることしかできない。


五十嵐くんでも、口喧嘩するんだ……!


「お前なあ、なんでもかんでも喋れば良いってものじゃないんだからな」


「ごめん中村さん、気にしないでな」


いつも通りの優しい口調。

なのにどうしよう、私やっぱり五十嵐くんの方向けない。

五十嵐くんは私に話しかけてくれてるのに、こんなの失礼じゃないか!

頭ではそう思うのになかなか体は言うこと聞かない。

もう、こうなったら仕方ない!!


「あ、あの!私五十嵐くんと学校行くと他の子達にあらぬ誤解をされそうだから、先行くね」


さっさと退散してこの場をおさめるっきゃない!


「「え」」


驚いた顔まで美形とかさすがです。


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