ほんとのキミを、おしえてよ。
「それなら良かった!本当にその節はお世話になりました」
あー、なんでだろ。
やっぱり目合わせられないな。たっぷり二秒が限界。
息が詰まって、別に暑いわけじゃないのに身体中が熱されていく。
見つめなきゃ全然会話もできるのに。
今まで通りに話せるのに。
逆に今まではどうやってたのかもう思い出せない。
あ、そうか!私には根性が足りないのかここは根性だ!
根性見せろ!
よしっ、気合い入れよう。
「それで、美羽ちゃんに何あげようかある程度目星はついてる?」
いつも通り五十嵐くんに笑顔を向けて……って、やっぱり無理じゃん!
笑顔引きつる怖い怖い。
「いや、それがマジで困っててさ。去年まではキャラ物のメモ帳とかで喜んでたんだけど、中1の女子って何欲しいのかな、と」
私が中1のときはなぜかクラス中に梅干し好きっていうのが知れ渡ってて、誕プレは干し梅やら練り梅やら梅グミやらとにかく梅関連のもの大量にもらった。
こんなんじゃ全く参考にならないぞ。本当過去の自分役に立たないな。
「そうだなー。美羽ちゃん、美羽ちゃんねぇ……あ!あれとかいいかも!」
通路の両側にズラリと並ぶお店を見渡すと、ふいにかわいい雰囲気のお店が目に止まった。
美羽ちゃん好きそう!と思って入店。