ほんとのキミを、おしえてよ。
「ちょっと、ついて来て」
かわいい天使さまだった花那ちゃんが、ほっぺをぷくーっと膨らませてる。
あれ?花那ちゃんが、怒ってる?
待って、私何かした?
あのどこまでも優しい花那ちゃん怒らせるとか私はいったい何をしたんだ!?
ぐいぐい腕を引かれて廊下を進む。
い、いつもは小股で歩く花那ちゃんが大股で歩いてるよ!?
あの女子力の塊みたいな花那ちゃんだよ?!
本当に、私何をしちゃったんだ?
**
やっと止まったと思ったら着いたところは中庭だった。
今日は寒いからほとんど人がいない。
ブレザー着て来てよかった。
「私は、鈍いかもしれないけど毎日みてる有紗ちゃんの変化に気付けないほどバカじゃないよ?」
私を見上げる瞳がいつもはキラキラした大きな瞳が怒りのような悔しさの色で染まってる。
これは、怒ってるっていうよりむしろ……