ほんとのキミを、おしえてよ。

「花那ちゃんホース使ってお花に水あげてた。まさに花の妖精!ってくらい、かわいくてふわふわでお花が似合うなって思ったから、よーーく覚えてるよ!あ、でもさ、そのまま見てたら花那ちゃんが」


「手、滑らせて水ぶちまけちゃったんだよね」


花那ちゃんが苦笑いを浮かべてから、当時のことを思い出しておかしくなって二人で目を合わせて笑う。


それで、大丈夫?って話しかけたのが確か初対面。

今も昔も花那ちゃんがかわいいってことだけはまったく変わらないな。

と思って見ていると、花那ちゃんがふっと少しだけ悲しそうに俯いた。


「有紗ちゃんは知らなかったと思うんだけど、私ね、その頃一部の女の子たちから無視されてたんだ。
あの、その晴くんと柊くん関係で……まあ、無視しないでいてくれた子もいるんだけど、なんかみんなよそよそしい態度でそのうち話すの嫌になっちゃって」


「え、うそ。本当に花那ちゃんが?」


花那ちゃんが、苦笑いで、だけどはっきり頷いた。
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