ほんとのキミを、おしえてよ。
「下心なんて、あるに決まってるじゃん!!」
ああ、言っちゃった。
ずるくてずるくて嫌になる。
でも、止まらない止められない。
「ちょっとでも、五十嵐くんに見て欲しいよ。好感度上がるかなって思ってるに決まってるじゃん!」
五十嵐くんが息を呑んだ。
もうこうなったら言うだけ言ってやるんだから!思ってること全部言い切ってやる!
醜くても、ずるくてもこれが私なんだから隠しようがない。
「五十嵐くんが亜美さんのこと吹っ切れて、好きになってもらえたらいいなって思ったりするよ!だってだって、好きだもん!私五十嵐くんがす」
これ以上、言えなかった。
甘く溶かされる、のみ込まれた五十嵐くんの唇に。
あまりに唐突すぎて目を閉じる隙もないほど一瞬で。
考えてたこと全部消えて真っさらになる。