ほんとのキミを、おしえてよ。
う、あ、わ。
そんな顔しなくで!
こんなサプライズ嬉しすぎる。
嬉しすぎるし、幸せで天にものぼれそうだけど!
髪に触れられた上に、
そんな優しくて素敵な笑顔向けられたら私……
ああもう!!ダメだ!こんな顔、見せられない!
ノートで顔を隠した。
のに、ノートをずらされ結局は赤く染まった顔を見られてしまう。
こんなの嫌だ、完熟トマトみたいな顔見られたくないよ。
「何、考えてんの?」
珍しく意地悪な五十嵐くんに勝手にときめくのは、どうにかならないもんなのか。私の心臓よ。
「っ、もう!五十嵐くんのことだよ!」
「はは、俺もだよ」
「!?」
ムキになって反撃すれば倍になって帰ってくる。
はあ、もう、こんな王子様、心臓もたないんですけど。
でも、まあ……
楽しそうに笑う、五十嵐くんを見ればまあいっかって思えちゃうから。
私もつられて笑ってしまう。
このまま、こんな幸せな時間が五十嵐くんと続けばいいなって思う。