ほんとのキミを、おしえてよ。
このことノートに書いておきたいな。
そうだ、新しいノートを用意しなきゃ。
『王子様の弱点ノート』
ノートを閉じて表紙を撫でた。
このノート、弱点ノートというよりも最早五十嵐くん日記みたいになってるよね。
どっちでもいいんだけどね?
このノートも、ノートの題名も気に入ってるから。
次の題名は、
王子様の弱点ノート2、かな?
うーん、なんかしっくりこないんだよな。
じーっと五十嵐くんを見つめる。
と、視線に気づいて目があって微笑んだ。
「ん、どした?中村さん」
いや、やっぱり王子様じゃなくて……
「ふふ、なんでもなーい!」
私も、にこっと笑った。
次は『彼氏様の弱点ノート』かな?
王子様で、彼氏様の弱点。
もっとたくさん、全部全部知りたいから。