ほんとのキミを、おしえてよ。
残念だったな、五十嵐くん!
と、いつものシャーペンを持って
「あ、今日は五十嵐は風邪で休みだそうだ」
慌てて、手をとめる。
休み!?
遅刻でもなんでもなく、風邪で休み?
「「ええ!!?」」
ガタッと席を立つ。
私の声が、他の女の子と重なって大きくなる。
周りを見渡せば席を立ったのは4、5人ほどだった。
「今日も、五十嵐は大人気だな〜」
大人気だな〜って先生!そんな
「先生、呑気なこと言わないでください!」
おお、私の心の声!
と、思ったらその声の主は私の左斜め前に座っている、真紀のものだった。