ほんとのキミを、おしえてよ。
「真紀、わかる!
今日五十嵐くんのために学校きたのにこんな裏切りってない!」
「有紗……!わかってくれる?
もう私、心の病ってことで早退するわ」
お互いガッチリと手をホールド。
「早退は認めんからな。諦めろ」
先生の言葉に真紀とお互いに頷きあって、今度は肩を組む。
「「ワタシタチハ、マケナーイ」」
そして声を揃えて片手を突き上げる。
「お前ら、いい加減にしろよ」
先生の額に血管が浮かび上がる。
あ、そろそろ引き時かな?
こんなことで怒られるほど、私はバカではありません。
というわけでおとなしくしましょうか。
「「はーい」」
私だけでなく真紀もその様子を察したようで、
組んでいた肩をほどいて席に座る。