ほんとのキミを、おしえてよ。
ふう、と一息ついてもう一度文章の続きを読みはじめる。
『友達と過ごした何気ない日々。
そして六年間という長い時間の中でのなんてことない会話、その一つ一つが今の僕を作り上げてくれました。
嬉しいことも辛いことも苦しいことも楽しいことも、すべてが僕にとっては大切な時間です。
この小学生での時間は僕を成長させてくれました。
その時間すべてが僕の宝物です。』
私が作文を読み終わったと同時に部屋のドアが開く。
「有紗ちゃんお待たせ〜!思ったより時間かかっちゃった……って、有紗ちゃん!?」
花那ちゃんが私を見てギョッとした顔をする。