ほんとのキミを、おしえてよ。
そんな中、五十嵐くんが持っているカゴが食材でいっぱいになっていることに、ふと気が付いた。
うわ、重そう……
五十嵐くんは私と喋ってる間ずっとこれをもってたのか。
ああ、申し訳ない……
「あの、五十嵐くん。買い物もう終わり?」
ここでずっと立ち話してる訳にもいかないよね。
「ん?あー、うん。もう終わりかな」
だったら、それはそうと言ってくれればいいのに!
「じゃあ、レジ行こ!」
そしたら重い荷物ずっと持ってなくて良かったのにさ。
相手のこと気遣いすぎて自分損してるじゃん!
って私なんかは思うけど、五十嵐くんの表情は、そんなこと考えてるなんて全く伺えないほど穏やかで。
ああ……人が出来すぎてる。