ほんとのキミを、おしえてよ。
「ありがとう、中村さん。あ、でももう妹元気になったから平気だよ。
だから送っていくよ」
ニコッと爽やか笑顔の五十嵐くん。
送っていくよ、じゃないーーーい!!!
今はそんな爽やかな笑顔浮かべてる場合じゃないでしょうが!
「あのねぇ、五十嵐くん。風邪引いてるときって心細いんだよ?
さみしいんだよっ!誰かにそばにいてもらいたいの!
で、妹さんは何歳!?」
「え、あ……中一、です」
私の勢いに押されて、五十嵐くんは一歩後ずさる。
「だったら五十嵐くんが見てないと!中一だったら、さみしいの我慢してるだけだよ。
ご両親が働いてるならなおさら。
普段からきっとさみしい思いしてるんだよっ!風邪のときくらい思いっきり甘えさせてあげなよ!
というわけで、行こう!!」