不機嫌な恋なら、先生と
主人公のまどかは大学を卒業したばかりの情報誌の編集者。真面目なしっかり者で、新卒ながらも、編集部では頼りにされている存在だ。仕事にも懸命に取り組んでいる。
撮影で同級生だった聖也(セイヤ)と偶然再会する。
高校まで一緒だったが、彼が留学の為、中退してからは、音信不通だった。聖也は、カメラマンになる夢というも叶え、業界では名が知れた存在になっていた。
駆け出しの編集者と売れっ子カメラマン。同じ年でこうも違うのかと、引け目を感じつつも、成功し今も頑張っている彼が誇りにも思えた。そして、いつの間にか、まどかのアパートで半同棲のような生活を送るようになっていた。
疎遠だった時期があったが、昔と違い、なんでも話せる親友のような存在になっている聖也に、安心感を覚えるまどか。だけど、彼からたまに気を持たせるようなことを言われたり、恋人にするような態度をとられたり、はっきりしない曖昧な関係にドキドキする自分もいて、困惑する。
そんなとき、まどかは仕事でミスをしてしまう。そつなく仕事をこなしてきた彼女にとっては、辛い出来事だった。聖也には、軽い愚痴なら言えていたのに、そのことは言えずに、なんでもない顔をして過ごしていた。
だけど、そのことを知った彼が、まどかに励ましのつもりでアドバイスをすると、プライドが邪魔をして、彼に八つ当たりをしてしまう。聖也はそのまま家を出て行ってしまった。