不機嫌な恋なら、先生と
「凛翔先生」
駆け寄って、ごめんなさいと先生に頭を下げた。
「ごめんね。全部、私の勘違いだった。勝手に先生が元カノと浮気してると思ってしまって、ごめんなさい。それには理由があるんだけど、あの……」
どこから説明しようかと迷うけど、これだけは言っておきたかった。
「私は凛翔先生が好きです。だから、嫌いにならないで下さい」
表現が子供みたいで、すぐに恥ずかしくなり、目を伏せた。
なんて言い方をしてしまったんだろう。
でも好きな人に嫌われたくない、好きだと伝えたい、そう思ったら引き留める言葉が他に浮かばなかった。
「悪い」
先生が謝るから、ドキンとして顔を上げた。