月曜日の片思い
あれから2ヶ月。
こうやって会えるなんて夢にも思わなかった……。

「畑野は帰り、いつもこの時間?」

私は帆風くんに言われるがまま、緊張しながら隣に座っていた。

「あ、うん、部活ない日はだいたい」
「部活ってやっぱ家庭科部?」
「そうだけど……やっぱって……?」
「中学ん時、家庭科部だったじゃん」

覚えててくれたんだ……。
嬉しい!

「畑野、すげー家庭科得意だったよなー。オレもずいぶん世話んなったし」

これと言って取り柄のない私だけど、家庭科だけは得意なんだよね。
小さい頃からお母さんのお手伝いしてたおかげかな?
調理実習やお裁縫の時、帆風くんはすごく私を頼ってくれて……。
それも好きになった要因だったりする。

「オレ、バスケ部なんだけどさー、月曜日は練習休みなんだ」

帆風くんは中学の時もバスケ部だった。
高校でもバスケ続けてるんだね。

「あとは土日も全部練習!これが結構キツイんだ〜」
帆風くんがニカッと笑う。
私、その笑顔にドキッとしちゃう。
「でも、確実にうまくなってるの自分でも分かって、すっげー楽しい!」

帆風くん、ホントに楽しそうに話してくれるな。
私も嬉しくなっちゃう。
そういえば、少し背も伸びて大人っぽくカッコよくなったかも。
2ヶ月しかたってないのにこんなに変わるんだな。

その後も帆風くんはたくさん話してくれたけど、緊張しっぱなしの私は相槌を打つだけで精一杯だった。
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