壁の向こうは..。
文化祭二日目。

今日こそはと思っていたのに・・

なにこの当番の人の少なさ。

みんなやっぱりシフトを忘れている。

あたしはシフトで仕事をするはずの人を
学校中走り回って探した。

けど、学校は広いし、いろいろイベントやってるし、
何より人が多すぎて見つからなかった。


自分がやるしかないや、と思いながら教室に戻ってる
ちょうどその時。

朝比奈先生の姿が目に入った。

「先生っ!
来てたんですか!!」

「おっ、虹都。」

「先生、あたしのクラス来てくださいね~!」

そう言ってあたしは教室に戻った。

少しして、先生があたし達のクラスに遊びに来た。

でも、あたしは今の今まで働きっぱなしで、
一日目もずっとそうで、筋肉痛と疲労で立ってるのがやっとの状態だった。

沙希は景品の買い出し行っちゃったし・・

あたしは買い出しのお金を立て替えるのに自分の
財布沙希に渡しちゃったし・・

朝ごはん以来、食べ物も飲み物も口にしてないし・・

そうしてると、先生が

「よっ!」

ってやってきた。

「せんせー!
ね、先生何か買ってきてください。笑
もう朝ごはん以来何も食べてなくて辛いです。笑」

「友達に頼んで。笑笑」

「え、じゃあ飲み物恵んでください。
あたし本当に朝から飲み物飲んでないんです。
恵んでください。笑」

と、頼み込んだら・・

「あ、ポカリならあるよ?」

「ほんとですか!?」

「うん、まってね。」

(あ、でも先生自分が飲むように買ったのに申し訳なかったかな..。)

でも、そんな事関係なかった。
次の瞬間あたしは目を疑った。
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