壁の向こうは..。
萌生は真顔で答えた。
「咲花が嫌いだから。
可愛くて何の努力もしなくても可愛いから。
そんな咲花が嫌いなの!むかつくの!」
・・・・・。
(ただの嫉妬かよ。)
少女マンガに出てくるような
特別可愛くて、みんなにチヤホヤされる
そんなキャラクターとは程遠いのに。
むしろ、人見知りと
人をなかなか新湯信用できないことで
友達は少ない。
いつもだったら割と落ち着いた話し方の私もキレた。
「萌生。ふざけないで。
なんの努力もしてないわけないじゃん。
あたしは綺麗になりたくて頑張ってダイエットだってしたし、今だって
リバウンドしないように運動したり努力してる。
それにそんな嫉妬のためになんであたしはこんなに悩まなくちゃいけなかったの?
ふざけないで。」
私はそれだけ言い残して、それから沙希と萌生と行動することはなくなった。