雪降る日まで、

「・・・は?」


「悪魔だからさ、人の過ちとか分かるんだよ。いつ、何をしてしまったのか・・・とかね。
たとえばあそこのサラリーマン。いかにもこれから出勤って感じだねえ しかも左手の薬指に指輪、結婚してあの人には子どももいる。」




















ドクン・・・























・・・こいつは突然何を言い出すんだ・・・?
適当に設定作ってるだけだろ?








「いいねえ 家族の為に働くお父さん。会社でも成績優秀だよ。人気も高くて絶好調だ。今日も頑張るよ、不倫。」






「は?



どういうことだよ」







「あの人、不倫してるよ。しかも三人と。



一人は会社の部下の女の子
二人目は奥さんの友人の人妻
三人目はネットで知り合った女子高生だ。」











「・・・ばかじゃねえの?なにを根拠にそんなこと言えるんだよ」





「別に信じなくてもいいけど、本当にわかるんだよねえ。
まあ、確かめたいなら今日の夜9時にここに来るといいよ。」






・・・馬鹿バカしい。時間の無駄だ。

入学式だからってんで時間を余裕に持って家を出たが・・・















「・・・遅刻だよ!!!!」










あと10分後に入学式じゃねえか!!!

はああああああ・・・入学式早々遅刻かよ



高校生活はあまり目立たないで過ごしたかったのに・・・!!!









声に出さなかったが表情で分かったのか、マシロが顔を覗き込んでこんなことを言い出した。













「ね、僕と契約してよ。そしたら君を学校まで一瞬で届けてあげる!」

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