*木曜日の 6時限目
- 守 っ て く れ る -
今日は木曜日、あたしは今から初めて陽斗先生の授業を受ける事になった。
「体操したら、1人1個ボール持ってゴールの練習してねー。」
大っ嫌いなバスケだった。
「あたしサボるー。笑」
「え、ちょっとはるるいないとあたし1人じゃん!!」
「美香いるでしょ。笑」
由真があたしを引き止めようとしたけど、気にしないで行った。
「先生、ちょっと足痛いのでここに座って見てていいですか??」
もちろん嘘だけど、頭が痛いとか、具合悪いっていう嘘はすぐバレそうだったから、足が痛いと嘘をついた。
「あ。お前また俺の授業受けないの??」
「この前は用事あったから仕方ないし、今日は足痛いのー。」
「はいはい。笑じゃ、ここ座ってろな。」
先生は、わざわざ倉庫からパイプ椅子を持ってきてくれた。
足が痛いなんて嘘をついた事が少し申し訳なく感じた。