恋愛図書館
「なんか結歌たち楽しそーだね〜。
えっと、お兄さんサイカだっけ?
てか名前被ってない!?イカコンビだ!」


うるせぇな、変なコンビ名つけんなよ。


でもキミは、やっぱり楽しそうに…

「ほんとだ!イカコンビ!
ね、サイカくんの名前ってどう書くの!?」


「えっと…」

そう聞かれてチラと巧に視線を流すと、
"名刺渡せよ"と目配せが返される。


この席の担当の許可を得て、正々堂々とそれを渡した、途端。


「うそ、歌なんだっ!私と同じ!
私はねっ?結ぶに歌なんだよ!?」


「え、そうなんだ?
…なんか、運命ぽくない?」

お決まりの甘ゼリフ。


だけど、いつもとは違う。

罪歌、はただの源氏名なのに…
俺はきっと、本気で運命的に感じたんだと思う。



そしたらキミも…

「ぽいね!運命だねっ!」


クシャっと、満面の笑みで笑った。







キミの笑顔は本当に眩しくて。

気が付けば、モノクロで歪んでた景色は…


鮮やかに、輝いて見えてた。
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