恋愛図書館
3月
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「…うん、なかなか上出来だ!
お前、ほんとセンスあるなぁ!」
俺の試作料理を味見する店長。
「わっ、なになにっ?新メニューですか!?」
「いやいやっ、ただの料理指導だよ。
こいつが彼女へのホワイトデーに、コース料理をプレゼントするらしくてな」
「え、いーなっ、彼女さん羨ましいっ!
なんか、愛されてるなぁ」
「だよなぁ!
こうやって連日、美味しいものを食べさせようと頑張ってるんだからなぁ」
割り込んで来たバイトの染谷さんと、俺の話で盛り上がるのはやめて欲しいけど。
「いえ、いつも休憩時間を割いてまで教えて下さって、ありがとうございます」
家庭料理は得意でも、プロの本格的な料理はまだまだ駆け出しだから…
おせちの時もそうだけど、いつも快く教えてくれる店長には感謝してる。
そして、ホワイトデー当日。
その日、トイレにブレスレットを忘れたお客様から連絡があって…
俺が休憩時間を割いて、届ける事になった。