恋愛図書館
結歌のお気に入りだったブックカフェで…
3月にもらったその本を見つけて、そんな思い出にふけってた。
必ずキミを見つけ出すと誓ってから、1年。
ここで偶然の再会が起きないかな?
なんて僅かな可能性に縋って…
休日は思い出の場所とかキミの好きな場所、行きたいと話してた場所や行きそうな場所を巡ってた。
もちろん結歌の実家にも何度か訪れたけど…
あれ以来は門前払いだ。
交友関係も当たってはいるけど…
相変わらず手掛かりはない。
どこに居るんだよ…
もしかして県外とかかな。
ー料理を作ってる道哉は、なんだかセクシーで…しかもすっごくカッコよくてー
このメッセージは更に俺をやる気にさせて…
今なら、あの頃よりもっと美味しい料理を作ってあげれるのにな。
どうしてあの時…
なんてバカみたいな後悔も繰り返したけど、それもとっくに解ってるんだ。
そのどうしては、どうしてまた向き合う事から逃げたんだろう、に繋がってる。
人なんて簡単には変われない。
結局はキミを信じれなくて…
別れの意思を知るのが怖くて…
簡単に諦める事や憎む事で、自分の心を守ったんだ。