恋愛図書館

ごめん結歌、ごめんっ…!

今すぐ抱きしめたいのに、それすら出来なくて…


悔しくて情けくて、どうにかなりそうだ…!!




キミは今、どんな気持ちでいるだろう…


見すごしたサインが交錯する。



急なアクションや大きな音に、やたら驚いてたのは…
虐待の後遺症だったのかもしれない。

嫉妬で本を払い退けた時も…
キミは表情を強張らせて、酷く驚いてた。


怖がらせてごめんな…



ー絵に描いたような仲の良い家族だったしー

ー言いがかりは止めて下さい!
私達は本当に仲の良い家族で、何の問題もありませんっー

必死に取り繕う、残酷な家族。


もしかして右肩の大きな傷痕も、本当は…



ー要らないのは…私もだよねぇ!?ー

そう取り乱すキミが脳裏を過ぎって…


胸が切り裂かれた!




キミも俺と同じように…

愛を切望して、存在の強さを求めてたのかな…






気付けなくて、ごめんな。

キミを信じられなくて、ほんとにごめん…











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