恋愛図書館
「すごいよね、それ…」
不意の声掛けにハッとした。
「あぁ、うん…
なんか、見入ってしまってた。
結歌が昼間に言ってた通りだなって思ったよ。
それに俺も、桜の化身になりたいなって…」
俺もトラウマに負けたくない。
自分の人生を諦めたくない。
「なれるよ、道哉なら…
じゃあまず、3級からねっ?」
「…え、検定式?」
「そーです!
受験対策は指導するので心配いりません!」
なんてまたふざけ合って。
「でもさ、この桜にいつか会いに行きたいと思わない?
遠いから旅行になっちゃうけど」
「うん…
いつか連れてくよ」
そう言うとキミは、クルクルとした瞳で俺を映して…
嬉しそうに目を細めた。
「楽しみにしとくっ!
じゃあその前にさっ?
来年はG公園に連れてって!
隣の県なんだけど、もうすっっごくヤバい絶景なの!!」
「うん、いいよ。
来年は、G公園だっけ?一緒に行こうな」
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