恋愛図書館
「うむ、よかろう」

「おっ前、偉そだなァ〜」


巧の突っ込みをスルーして、続きが語られる。


「まずね、道哉くんに会いたい!って気持ちがあれば、行く約束程度の場所じゃなくて、身辺とか思い出の場所をウロつくはずでしょ?

しかも絶景ってゆってたんなら、行った事があるんだろーし。

つまりは…!
他の男と行った、思い出の場所なワケで。

そこに1人で訪れたって事は、その男が忘れられないワケでっ!

だからその近辺に住んでるんじゃない!?
痛っった!」


「お前は何でそうデリカシーがねぇんだよっ!」

巧がベシッと、章乃ちゃんの頭に突っ込みを入れた。


「なんでよっ!素直な感想でしょ!?
じゃあ無責任に期待持たせとけばいーの!?」


「そーじゃなくてっ…
言い方ってもんがあンだろ!」


「巧、言い負かされてる。

実際、章乃ちゃんの意見は一理あるし…
信憑性も高いと思うよ」

そう場を収めながらも…

けっこう胸に突き刺さってた。
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