恋愛図書館
少し怯んだ蔑みの空気…

それも束の間。


「なるほどな、ダメ人間に拍車がかかる訳か…

まったく。
こんな素性の怪しい下らない男に騙されるなっ!

お前はまだ世間知らずで解らないだろうがっ、この男は見るからに普通じゃない!
さっさと別れて戻って来い!

いいかァ!?
この手の人間と関わると、全てを食い潰されて残るのは絶望だけだ!
お前は頑張って来た人生を棒に振っていいのか!?

こんなクズ人間と関わらせる為に苦労して育てたんじゃないぞっ!…」


声を荒げて延々と、延々と…

俺をなじる言葉だけが、その場を埋め尽くしていった。


チラと一度、隣に視線を流すと…

キミはただうつむいて、ひたすら黙り込んでいた。




俺っていったい、なんなんだ…

見過ごすキミも、なんなんだ?



俺がお前らに何したってんだよ…

ここまでバカにされる筋合いはない。


こっちこそ、こんな家族の一員なんか願い下げだ。




「わかったのか結歌っ!!
何とか言ったらどーなんだァ!?」


「っっ…!!

…はいっ、…ごめんなさい、お父さん…」


トドメはこれだ。
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