恋愛図書館
「っっ…、桜菜っ…!」


思わず、その愛しい命を守るように抱きしめた。



必ずキミと桜菜を守ると誓ったのに…
いつだって俺は。

こうやってキミが繋いだ命と、キミの意思に守られてる…!




動揺を示す結歌の両親を前に…

強い口調が、その場を制した。


「初めまして、
お電話を差し上げた広部です。

院内で騒がれるのは、他の患者さんはもちろん結歌さんの身体に悪影響を及ぼすと思うので…

2度と無いようにお願いします」


「…いや、
お恥ずかしい所を…」

結歌の父親は、バツが悪そうにそう漏らして…
まずは一連の挨拶が交わされた。



「お電話でお伝えしたように、こちらでは結歌さんと親しくさせて頂いてるので…
近況等の簡単なご説明と、今後についてをお話したいと思います。

では、早坂さん…」


今日の結歌との時間をその両親に譲ろうと考えてた矢先。
それを読んだかのような広部さんの厚意で…


今日は桜菜とデートする事になった!
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