恋愛図書館
だけど夕方、キミは帰って来た。



そうか…、荷物があるからか。


そして当然気まずそうだけど、相変わらず黙ったまま。

まぁ、今さら何も言えないか…
弁解の余地なんて、ある訳ない。


俺も同じく何も言わずに…
入れ替わるように家を出て、巧の家に向かった。


今日は泊めてもらおう…

結歌と一緒に居たくない。




「泊まんのか?
いーけど、突然だな…

結歌ちゃんとケンカでもしたか?」


「やめてくれ。
今はその名前、聞きたくもない」


巧はやれやれといった感じで溜息を吐き…

「一杯やるか!」と日曜で休肝日のクセに、気分転換に付き合ってくれた。






次の日からは働いてるイタリアンレストランで、何かと仕事を見つけては居残って…
遅めの終業時間を更に遅くした。


休日も巧の家で、ホストクラブの出勤時間まで居座った後…
ぶらぶら飲み歩いて、同じく遅い帰宅。


そんな俺の所為か…
キミの表情は暗くなって、日々やつれて来た様子。



だからって自業自得だろ…
むしろ、わざとらしくさえ感じる。
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