恋愛図書館
もちろんプライベートビーチな訳ないけど、そう言いたくなるのは当然で。


山道を抜けた先にある灯台から、更に目立たない脇道に入って…

かなり野生的な道をだいぶ下った所に開けたビーチは、小さいけど完全に貸し切り状態だ。


近くに民家もなく、ひっそりと隠れた灯台は滅多に誰かが訪れる事もなく。

山道に入ってからビーチまではオール徒歩だから、夏は余計にひと気がなくて…
前に巧と見つけた最高の穴場だ。



去年はまだ肩の傷を隠してたからか、泳ごうって誘っても断られたけど。

今回は逆に…


「ね、さっそく海入ろっ!?」


「…うん、すぐに溺れそうだけど」


「え、道哉もカナヅチ!?」


「そうじゃなくて…」


キミの後頭部に手を回して、さっそくキスに溺れた。


実際ここなら、その身体に溺れる事も出来るけど…

ただ、今日来た目的は他にある。


なんとか欲望を中断して…
とりあえず海の中で戯れたり、弁当を食ったり。


その間ずっとはしゃいでたキミに感化されて、2人して子供みたいにはしゃぎ倒した。
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