恋愛図書館

「今日の記念に、何か埋めよっか」


「タイムカプセル的なっ!?
それいい!でもなに埋めよっかなぁ〜?」


「マジック持って来たからさ、そこの貝殻に一言書いて…とかは?」


「あれぇ〜?用意周到ですねぇー?」


このロマンチストな策略は簡単に見破られたようで、ニマニマ顔が向けられたけど。

策略はまだ続いてる。


プロポーズの準備が出来た俺は、前もって仕込んでて…
今日の目的のそれへと、決行に踏み切ってた。

キミはまた、キザだって笑うかな?



とりあえず先に穴を掘ろう!って提案して、しばらく掘り進めると…


「ん?
なんか出て来た…

え、なにこれっ?
先約かな…?
誰かのタイムカプセル!?」


キミはジュエルブランドの小さな紙袋を取り出して、中身を覗く…

俺は一連の隙に、策略品の大きな貝殻にメッセージを刻んだ。


「うわっ、リングケース!
ココ掘り出しちゃダメなトコだよ!」


「大丈夫だよ。
見つけた人のもんだから」

そう言って貝殻をキミに差し出した。
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