恋愛図書館
一気に嫌な緊張感が迫って来た、矢先。


「私で、いいのかなぁ…?」

なぜか自信なさげに、不安の瞳を向けるキミ。


「っ…
俺には生涯、結歌しかいないよ」

その想いも詰め込んで、見つめ返すと。


キミは今にも泣きそうな笑顔で頷いて…
言葉に詰まった様子で、左手を差し出して来た。


「結歌っ…!!

俺、幸せにするよっ…、頑張るよ!」

一瞬不安を煽られた後だから、余計嬉しさが押し寄せて…
思わずキミを抱きしめた。



「っ…

もぉっ…!
結婚は共同作業でーす、
ひとりで頑張らないで下さーい!

あと、薬指が指輪を欲しがってまぁす」

俺に身体を預けながら、
そう言って耳元でクスクス笑うキミに…

溺れそうな欲望が、再び暴れ出す。



とにかく!
まずは指輪で未来を繋いで…

それから次の段階へ約束を繋ぐ…


「よし、さっそく!
次の日曜、結婚挨拶に行こう!」


「っ、ええっ!気が早いよっ…
それに急には休み取れないって!」


それもそうだ。

だけど嬉しくて興奮してた俺は、
キミを早く自分のモノにしたくて気が逸る!
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