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「ねぇ、道哉?
もしも私が悪い魔法使いの手によって、突然眠っちゃって…
キスしても目覚めないとしたら、どーする?」
キミがさっそく絵本を真似る。
贈られた新刊は、とある夫婦が質問を繰り返す絵本で。
見返しで可愛いと紹介された通り…
質問も答えも、夫婦の関係も可愛いくて。
尚且つその深い愛が心をグッと掴んで、
ほっこりと幸せで包んでくれる内容だ。
「それって、この前の眠り姫?
そうだな…
俺はキザ王子とはいえ王子だし?
とりあえず美味しいイタリアンの匂いで誘いながら、目覚めたくなるような甘い言葉と…
イタズラして待ってるよっ」
「うっ…
それは起きたくなっちゃうかも。
じゃ〜あぁ、
逆に私が悪い…犯罪者!とかになって、道哉の大切な人を傷付けちゃったら?」
「んん…
まず抱きしめて、一緒に罪を償うかな」
「っ…!
ぅ、うっそだぁ〜!絶対ウソっ!
じゃあさ、じゃあさっ?
もし私が…
一緒に死んでってゆったらどーする!?」