恋愛図書館
「これでも頑張ってるんすよ〜。
新人なんで、見逃して下さいっ!」


「ど〜しよっかなぁ?
まっ、顔が好みだから許す!

あっ、サイカくんの方がダンチにイケメンだけど、私カワイイ系が好みでさ…」


「羨ましいな、瞬。
マリちゃんみたいな魅力的な子に、そんな事言われて」

わざと拗ねながらも…

俺はなぜか、マリちゃんの興味がヘルプに向いてホッとした。


心の中には、ユイカと呼ばれた女のさっきの動作が…
妙に絡まってた。



俺は女のそーゆう行動が嫌いだ。

男に媚びてるようで、いい子ぶってるようで、気が利くアピールのようで…

鬱陶しい。


だけど、左隣の女のそれは違った。

笑顔で「はい!」と渡すどころか…
ヘルプの瞬と話で盛り上がりながら、こっちを視界にも入れてなかった。


まるで手がぶつかったってくらい自然で…
邪魔だから退けたってくらいさりげなく…

でも自分の前の灰皿じゃない訳で、
明らかに俺の作業を補助してくれたものだった。
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