恋愛図書館
「おはよ」


「あ、おはよっ。
今起こしに行こーと思ってたのに、よく起きれたね!」


「結歌こそ、ほとんど寝てないだろ」


「ヘーキです!
それより、早く朝ゴハン食べちゃって!
簡単なのにしたけっ…」


言い終わるのを待たずに、キミを抱きしめた。



「っ……、なに…?」


「…ん?
何って、クリスマスプレゼント」

ーじゃあ、プレゼントはぁ…
その気持ちいっぱいに抱きしめて下さいっー


「あと…
結歌クロースに感謝を込めて」


そう言って更にぎゅっとすると…
キミはフフッと笑って、抱き返して来た。



「早速さ…
おせち、俺らの分も作るよ」


「うそ、ほんとにっ!?
嬉し〜い!楽しみっ!」


「ん、あとさ…」

ゴソゴソと、スウェットのポケットから正方形の包みを取り出して…

身体を解いた。



「俺からもお守り」

結局、気の利いた演出なんて出来ずに、それを渡した。


目を丸くするキミに、開封を促すと…

辿りついた中身を映して、その表情が輝き出す。
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