恋愛図書館
「いえ、多分…
気付いてるのは、店長と私だけです。

店長は早坂さんの事、すごい気に掛けてるし。
私は…

私は早坂さんの事が好きだからっ…」



その気持ちには、気付いてた。

それでも他店への勉強に付き合ってたのは…
少しでも自分の辛さが紛れれば、他の事はどうでも良かったからだ。


第一女への憎しみだって…
今はどうでもいいだけで、無くなった訳じゃない。


それに"守りたい"なんてセリフも、気に入られる為か偽善としか思えない。

守られたいだけの、裏切る生き物だから。



でも。


結歌を愛して、
その愛を失う辛さを知った俺は…

今までバカにしてきた感情が、理解出来るようになってて。


震えながらも、必死に気持ちをぶつける彼女が、いじらしく見えた。



「ありがとう、なのかな…
けど、女の子に守ってもらうつもりはないよ」


「…っ、だったら、付き合って下さい!
そして私を守って下さい!
辛いのも忘れちゃうくらい、いっぱい守らせます!

…あれっ?
そーじゃなくてっ…」

どうやら、テンパってる様子。
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