御曹司と溺甘ルームシェア
『これから必死で勉強して、必ず響人さんのいる場所までいくから』

翔は俺にそう言った。

それは、俺や岡田に自分を認めさせたいからだ。

ののちゃんを守るために、それ相応の経済力と地位を手にする。

それが今のこいつの目標。

寧々もここで翔のように少しずつ変わっていければいい……そう思う。

「翔の方が先輩なんだから、楯突くなよ」

「こんな金髪男、誰が敬うか!」

俺の言葉に寧々は鼻息荒く反発した。

「悔しかったら仕事で翔に勝ってみせろよ」

寧々をそう挑発すれば、彼女は俺の誘いに乗ってきた。

「言われなくてもそうするわよ!」

「じゃあ、毎日ちゃんと仕事をするんだな?」

「もちろんよ!」

「その言葉、忘れるなよ」
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