御曹司と溺甘ルームシェア
9、憂鬱な雨と彼女 ー 響人side
朝目が覚めて、身支度を済ませてリビングに行くと、寧々は頭から毛布をすっぽり被って寝ていた。

時刻は午前八時過ぎ。

今日は土曜日で会社はない。だが、実家と同じように怠惰な生活をされてはここに連れてきた意味がない。

今朝は明け方からずっと激しい雨が降っているし、起きるのも億劫になるのもわかるが、甘やかしはしない。

昨日、帰宅した時は、ピンクのキャミソールに水色のホットパンツという何とも無防備な姿で毛布もかけずにソファーに横になってた寧々。

『お仕置き』と俺が言っていたのにあの有り様。

一日慣れない仕事をしたせいで疲れていたのだろう。

だが、危機感なさすぎだろ?

実家でもこんな格好で過ごしているのかと思うと苛立ちを覚える。鷹頼だっているのに……。

お前、どこか感覚ずれてるぞ……もっと女であることを自覚しろ。

叩き起こして説教してやろうかと思ったが、もっと彼女にお灸を据える方法を思い付いた。
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