御曹司と溺甘ルームシェア
あんなチャラいの相手にしてはいけない。

何とか振りきろうとするが、男の一人が「無視すんなよ!」と怒ってののちゃんの腕をつかんで路地裏に連れて行こうとする。

マズイ!

「ちょっと、何するのよ!」

私はののちゃんの腕をつかんでいる男の足をヒールの靴で思い切り踏みつけた。

「痛てえ!」

男が呻き声を上げ身を屈める。

その時、金髪男が現れ、ののちゃんを無事に助け出した。

「のの!こっちだ!」

ののちゃんが無事なのを見て安堵するが、「このアマ!」っともう一人の男が声を荒げながら私に殴りかかってきて……ガツンという音と衝撃に襲われ、私は地面に転がり頭を打った。

火花が飛び散ったような感覚。

「うっ!」

ショックと熱に襲われ動くことが出来ない。

しばらくすると頬がズキズキ痛みだし、痛みを堪えていると、今度は腹部を思い切り蹴られた。
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