御曹司と溺甘ルームシェア
「はあ?ベッドも置いてないじゃない。後で届くんでしょうね?」

「いいや。フローリングでそのまま寝れば?それが嫌ならリビングのソファーで寝るといい」

「ちょっと待った。私、あんたの婚約者よね?この扱いは何なの?」

金なら腐る程持ってるのに、何でベッドを用意しないのよ!

フローリングに直に寝たら身体が痛くて寝れないじゃないの。

「婚約者って認めるんだ?じゃあ、そろそろ“響人”って呼んでくれてもいいんじゃないか?」

……こいつ、あくまでも私のペースを崩す気だな。

「もう、話の腰を折らないでよ!あんたの扱いが酷いって言ってるの?ゲストルームはないの?」

「ないね。うちにはベッドが一つしかない。俺の寝室だけ」

「だったら、そのベッドを私に貸しなさいよ」

ベッドを要求すれば、冷泉はわざと曲解して私をからかった。

「そんなに俺と一緒に寝たい?」

冷泉が私に顔を近づけ妖艶に微笑む。

……何でそうなる!
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