御曹司と溺甘ルームシェア
「……地獄へ落ちろ!誰があんたと寝たいって言った?」

顔を真っ赤にして反論すれば、冷泉は面白そうにクスリと笑った。

「俺にはそう聞こえたけど。照れなくてもいいのに」

冷泉の手が私の頬に触れると、背筋がゾクッとした。

素肌で触れられても困るけど、黒革の手袋というのも問題だ。

なんか……エロイ。

「照れてない!」

必死に否定して冷泉の手を振り払う。

「顔真っ赤だよ」

「あんたが怒らせるからよ!」

拳を握り締め反論する。

「ふ~ん、じゃあ、手袋した手でこうしたらどうなるのかな?」

え?

呆気に取られてる間に、もう冷泉のブルーのストライプのネクタイが目の前にあって、気づけば奴の腕の中。

わ~、何なのこれ~‼

頭の中はパニックだ。
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