御曹司と溺甘ルームシェア
6、会長のお戯れ
「……寧々」

私の眠りを邪魔する声。それは……何度も何度も私の名前を呼ぶ。

「う……ん」

あ~、頭痛い。

「……煩い。眠い」

邪魔するな。眠いんだから寝かせなさいよ。

文句を言って、寝返りを打つ。

「寧々、起きろよ」

どこか面白がるような声の響き。

ん?何かおかしい。

そう思いながらも、頭がガンガンして……よく考えられない。

「煩い、鷹頼!」

眉間にシワを寄せながら怒鳴れば、今度は耳に吐息がフワッと当たって美声が響いた。

「寧々、このまま寝てると襲うけど」

声に反応して身体がゾクリと震えた。

え?
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