クールな社長の甘く危険な独占愛
自分の心臓の音が、頭の中で響いている。
アップしていた髪を、和茂の長い指が解いて、そのまま首筋を撫でる。
暖かな息。
シャンパンの香り。
唇に触れる暖かさ。
さつきは思わず、和茂の腕をぎゅっとつかんだ。
息が、できない。
長い口づけの後、和茂がさつきを解放した。
歓声。
冷やかし。
女性の悲鳴。
「よかった?」
社長が呆然としているさつきに、微笑む。
嘘……でしょ。
さつきは無意識に、グラスのシャンパンを煽った。