彼は黒で彼女は白〜俺様社長の甘い罠〜
午後8時、雪は今日の仕事を終え、会社を出た。早足で駅に向かって歩いていく。その時、雪の横の車道から、車が追いかけてくる事に気付いた雪は、更に早足で歩く。
…怖い。そう思ってどんどん早足になる。
「…雪!」
追いかけてくる車の窓から、誰かが雪の名を呼んだ。驚いてそちらを見た。
「…鮫島さん?」
「乗って」
「い、嫌ですよ!私のメール見ませんでしたか?私はもう鮫島さんには会いませんと言ったはずです」
「いいから、早く…周りの視線気づかない?」
義人の言葉に辺りを見回せば、通行人がジロジロと雪と義人を見ていた。
「時間は取らせないようにするから」
「本当ですか?」
「…約束する」
「…わかりました」
雪は溜息をつくと、義人の車に乗った。
「こんな事してゴメン…でも、どうしても話がしたかったから」
「今更なんなんですか?好きな人かできたんですよね?あ、その人に振られて、また私とよりを戻そうって魂胆ですか?」
そう言って義人を睨めば、義人は苦笑した。
「…好きな人が出来たわけじゃないんだ、本当は」
「…」
「俺は、雪に自分の素性を隠してた。SKファンドのCEOだという事を」
「…それを知ったら、私が鮫島さんのお金目当てにでもなると思ったんですか?」
ズバズバ言う雪に、義人はタジタジだ。
…怖い。そう思ってどんどん早足になる。
「…雪!」
追いかけてくる車の窓から、誰かが雪の名を呼んだ。驚いてそちらを見た。
「…鮫島さん?」
「乗って」
「い、嫌ですよ!私のメール見ませんでしたか?私はもう鮫島さんには会いませんと言ったはずです」
「いいから、早く…周りの視線気づかない?」
義人の言葉に辺りを見回せば、通行人がジロジロと雪と義人を見ていた。
「時間は取らせないようにするから」
「本当ですか?」
「…約束する」
「…わかりました」
雪は溜息をつくと、義人の車に乗った。
「こんな事してゴメン…でも、どうしても話がしたかったから」
「今更なんなんですか?好きな人かできたんですよね?あ、その人に振られて、また私とよりを戻そうって魂胆ですか?」
そう言って義人を睨めば、義人は苦笑した。
「…好きな人が出来たわけじゃないんだ、本当は」
「…」
「俺は、雪に自分の素性を隠してた。SKファンドのCEOだという事を」
「…それを知ったら、私が鮫島さんのお金目当てにでもなると思ったんですか?」
ズバズバ言う雪に、義人はタジタジだ。