彼は黒で彼女は白〜俺様社長の甘い罠〜
⚫︎琉偉の告白
次の日の朝、ほとんど眠れなかった雪は、若干目の下にクマができていた。
コンシーラーでクマは何とか誤魔化せたが、下がったテンションは中々上がらない。
電車に乗り、会社まで元気なく歩いていた雪だったが、会社に入った途端、気持ちを切り替える。
社長秘書たるもの、いかなるときもシャキッとしていなければならない。
社長秘書の顔は、社員みんなが知ってるから尚更だ。
貼り付けた笑顔で挨拶をして、エレベーターに乗り込み、最上階へ向かう。秘書課に入った雪は小さく溜息をつくと、自分のデスクにカバンを置くと、順番にデスクを拭き、給湯室に向かうとコーヒーメーカーをセットして、いつでもコーヒーが出せるよう準備した。
そして今度は社長室行くと、同じようにデスクの上を拭く。
…。
雪は、見てはいけないものを見てしまった気がした。
『SKファンド捜査報告書』
…演技をしていたのは、琉偉?
その時だった。社長室のドアが開き、琉偉が入って来た。雪は、報告書を他の書類の下にサッと入れ、何事もなかったように頭を下げた。
「おはようございます。黒澤社長」
「…おはよう白井さん」
「コーヒーをお持ちしましょうか?」
「…あぁ、頼む」
琉偉の答えに頷いて、雪は社長室を出て行った。
コンシーラーでクマは何とか誤魔化せたが、下がったテンションは中々上がらない。
電車に乗り、会社まで元気なく歩いていた雪だったが、会社に入った途端、気持ちを切り替える。
社長秘書たるもの、いかなるときもシャキッとしていなければならない。
社長秘書の顔は、社員みんなが知ってるから尚更だ。
貼り付けた笑顔で挨拶をして、エレベーターに乗り込み、最上階へ向かう。秘書課に入った雪は小さく溜息をつくと、自分のデスクにカバンを置くと、順番にデスクを拭き、給湯室に向かうとコーヒーメーカーをセットして、いつでもコーヒーが出せるよう準備した。
そして今度は社長室行くと、同じようにデスクの上を拭く。
…。
雪は、見てはいけないものを見てしまった気がした。
『SKファンド捜査報告書』
…演技をしていたのは、琉偉?
その時だった。社長室のドアが開き、琉偉が入って来た。雪は、報告書を他の書類の下にサッと入れ、何事もなかったように頭を下げた。
「おはようございます。黒澤社長」
「…おはよう白井さん」
「コーヒーをお持ちしましょうか?」
「…あぁ、頼む」
琉偉の答えに頷いて、雪は社長室を出て行った。