彼は黒で彼女は白〜俺様社長の甘い罠〜
黒塗りの高級車。運転手付きとは流石は社長。だからこそ、黒澤社長に車に乗るよう促されたが、雪は躊躇った。
…無理もない。ここは会社の表玄関。少なからず、社員たちが帰社している。
「白井さん、どうかした?」
「…えっと…周りの目が少し気になって」
そう言って肩をすくめてみせると、黒澤社長は、気にせず雪を車に押し込んだ。呆気にとられながら、黒澤社長に視線を向ければ、黒澤社長はまた笑っている。
「…何が可笑しいんですか?」
「…そんなに周りを気にする必要ないだろ?」
「…え?」
「…君は社長秘書なんだから」
「…あ」
…社長のお供に、秘書が付いて行くのは当たり前のことだ。仕事だと言えば、周りは何の疑いも持たない。
「白井さん、嫌いな物は?」
「…ぇ、いえ、好き嫌いはありません」
「和洋中どれが好き?」
「…どれも好きなんですけど」
その答えに、黒澤社長は又笑う。
「仕事は白黒ハッキリしててテキパキこなすのに、普段は優柔不断なんだな」
「…すみません」
「謝らなくていい…じゃあ、俺が店を決めても?」
「…はい、お任せします」
そう言って、雪は苦笑した。
…無理もない。ここは会社の表玄関。少なからず、社員たちが帰社している。
「白井さん、どうかした?」
「…えっと…周りの目が少し気になって」
そう言って肩をすくめてみせると、黒澤社長は、気にせず雪を車に押し込んだ。呆気にとられながら、黒澤社長に視線を向ければ、黒澤社長はまた笑っている。
「…何が可笑しいんですか?」
「…そんなに周りを気にする必要ないだろ?」
「…え?」
「…君は社長秘書なんだから」
「…あ」
…社長のお供に、秘書が付いて行くのは当たり前のことだ。仕事だと言えば、周りは何の疑いも持たない。
「白井さん、嫌いな物は?」
「…ぇ、いえ、好き嫌いはありません」
「和洋中どれが好き?」
「…どれも好きなんですけど」
その答えに、黒澤社長は又笑う。
「仕事は白黒ハッキリしててテキパキこなすのに、普段は優柔不断なんだな」
「…すみません」
「謝らなくていい…じゃあ、俺が店を決めても?」
「…はい、お任せします」
そう言って、雪は苦笑した。