深夜0時、キミと待ち合わせ。
今日も、行くんだ。
彼女の次の言葉を予想し、そんな確信を持った。
「彼氏も帰ってきたから、男子寮行ってくるね」
……やっぱり。
柿崎さんは手ぐしでささっと髪の毛を整え、扉を開ける。
出がけに、
「紗帆ちゃん、内緒にしてね?」
可愛く手を振り、出ていった。
柿崎さんは、毎日のように彼氏に会いに、異性立ち入り禁止の男子寮へ出かける。
バレたら停学くらいにはなりそうなものだけど、彼の同室の男子も協力してくれているらしい。
中学から付き合っているらしく、すぐに会いに行ける距離の寮が嬉しくてたまらないと話してくれたことがある。
そんな関係は、正直うらやましいけれど……。
学校で読み切れなかった文庫本をかばんから取り出し、続きをめくった。
私は、ひとりで読書が出来る空間のほうが、大事かな。
彼女の次の言葉を予想し、そんな確信を持った。
「彼氏も帰ってきたから、男子寮行ってくるね」
……やっぱり。
柿崎さんは手ぐしでささっと髪の毛を整え、扉を開ける。
出がけに、
「紗帆ちゃん、内緒にしてね?」
可愛く手を振り、出ていった。
柿崎さんは、毎日のように彼氏に会いに、異性立ち入り禁止の男子寮へ出かける。
バレたら停学くらいにはなりそうなものだけど、彼の同室の男子も協力してくれているらしい。
中学から付き合っているらしく、すぐに会いに行ける距離の寮が嬉しくてたまらないと話してくれたことがある。
そんな関係は、正直うらやましいけれど……。
学校で読み切れなかった文庫本をかばんから取り出し、続きをめくった。
私は、ひとりで読書が出来る空間のほうが、大事かな。