深夜0時、キミと待ち合わせ。
だから片想い
*
好きな人って、誰?
翌日、教室の自分の席で、私は真夜中くんを凝視していた。
……寝てる。
知ってたけど。
クラスの子なのかな……。
真夜中くん、私ほどじゃないけど滅多に人と話しているところを見ないから、検討もつかない。
せめて、数少ない起きている時間の、彼の視線の先さえ追えたら……。
「なー、さっきから無言姫、真夜中めっちゃ見てね?」
「好きなんじゃねーの」
「まさか」
男子が遠巻きに噂をしているのが耳に入り、私は反射的に真夜中くんから目をそらした。
人に気にされるほどに見ていたなんて。