深夜0時、キミと待ち合わせ。
だから片想い




好きな人って、誰?



翌日、教室の自分の席で、私は真夜中くんを凝視していた。

……寝てる。
知ってたけど。

クラスの子なのかな……。

真夜中くん、私ほどじゃないけど滅多に人と話しているところを見ないから、検討もつかない。


せめて、数少ない起きている時間の、彼の視線の先さえ追えたら……。


「なー、さっきから無言姫、真夜中めっちゃ見てね?」

「好きなんじゃねーの」

「まさか」


男子が遠巻きに噂をしているのが耳に入り、私は反射的に真夜中くんから目をそらした。

人に気にされるほどに見ていたなんて。
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