深夜0時、キミと待ち合わせ。
「……っ、真夜中くん!」

「?」


足が止まる。

ほとんど廊下の端まで来ていた私たちは、階段の前で向き合った。


「……どうしたの?なんで、こんな……。好きな子に勘違い……」


私の喋りたいことは要領を得ていなくて、聞いている方だって意味が分からないはず。

聞いているのかいないのか、真夜中くんは眠そうにまぶたをこする。


「……聞いてる?」

「……うん?ここどこ?」

「……」


それは私が聞きたい。
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