深夜0時、キミと待ち合わせ。
今日も、真夜中くんの好きな人は分からないままで。

私だけ、好きが増えた。

叶わない、諦めなきゃいけない恋なのに……。


「……」


元は、なんで私に好きな人がいるって打ち明けたんだっけ。

確か……、そうだ。

「好きな奴がいるから、無言ちゃんには手出したりしない」とか、そんなニュアンスで言われたんだった。

私、ふたりきりの図書館で、私が真夜中くんを警戒しているように見えたから、安心させるための嘘……とか、だったり……。


自分でそんな思考に至り、少し気分が明るくなるけど、

「……」

頭を垂れた。

私に都合良すぎる展開。

本の読みすぎなのかも……。
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